ショート動画制作は「バズる」を意識!4つのコツや制作費用について
TikTokやYouTubeショートを中心に注目を集めている「ショート動画」。バズれば大きなブランド認知につながることもあり、マーケティング施策に取り入れるケースも増えてきました。しかしバズる以前に、ショート動画の制作方法が分からない方も多いでしょう。
そこで、この記事では
- ショート動画の制作方法
- ショート動画の制作を外注するメリット・デメリット
- ショート動画の制作費用
などについて、詳しく解説します。
この記事を読めば、SNSやトレンドにあったショート動画を制作する「方法」「意味」「重要性」などが分かるようになりますよ。「ショート動画をマーケティングに活かしたい」「自社でもショート動画を始めたい」と考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
ショート動画は今後も盛り上がるのか
ショート動画といえば「TikTok」を連想しますが、YouTubeやInstagram、LINEなどのさまざまな媒体で使用されています。株式会社エビリーが発表した「2021年~2022年YouTubeショートの最新トレンド調査」によると、2021年1月から2022年12月の約2年弱で、ショート動画の投稿数も割合も約10倍に伸びています。
ショート動画 | 2021年1月 | 2022年12月 |
月間投稿本数 | 8,296本 | 88,850本 |
全体投稿動画数に占める割合 | 1.26% | 10.52% |
同調査では、縦型短尺動画であるYouTubeショートの需要が高まった理由として、以下の3つを挙げています。
- 動画の尺が短く、気軽に最後まで視聴できる
- スマホを横にする手間がなく、片手で視聴できる
- 動画の尺が短く、撮影と編集の工数が少ない
ショート動画が普及している大きな要因は、ユーザーも投稿者もどちらも手軽に行えるところです。投稿者は動画編集にかかる工数を減らし、ユーザーは1本の尺が短いのでサクサク色々な動画を視聴できる。10~20代の「Z世代」を中心に、このような手軽さが大きくハマったと考えられます。まだ、未知数な部分も多いですが、ここ1~2年の動向を踏まえると、今後もショート動画の需要は高まり続けると予想されるでしょう。
参照:株式会社エビリー|2023年のショート動画はどうなる?最新トレンド調査|株式会社エビリー
ショート動画の制作方法
ショート動画の制作方法は、主に3つあります。
- 動画制作会社・広告代理店に依頼する
- フリーランス・個人事業主に依頼する
- 自社で制作する
それぞれの特徴を把握して、自社に適している方法を選択しましょう。
動画制作会社・広告代理店に依頼する
ショート動画を制作するなら、動画制作会社や広告代理店に依頼する方法が一般的です。動画制作のプロが作るという安心感や、配信する媒体に合わせた動画を作ってもらえる点も大きなメリットといえます。ショート動画の制作を検討している場合は、一度相談してみるのが良いでしょう。
フリーランス・個人事業主に依頼する
近年では、フリーランスや個人事業主の数も増えています。フリーランスの動画編集者を探すには「ランサーズ」や「クラウドワークス」などのクラウドソーシングサービスを利用するのがおすすめです。X(旧:Twitter)で探すという手段もありますが、過去の実績やレビューを確認できる点でも、クラウドソーシングサービスの利用をおすすめします。
自社で制作する
動画制作は、外注ではなく自社で制作することも可能です。プロに依頼するよりもクオリティは下がりますが、SNSに強い従業員が社内にいれば、問題なく制作できるでしょう。ただし自社で制作する場合は、リソース確保や、炎上につながる著作権侵害・コンプライアンス違反などに注意が必要です。
ショート動画の制作を外注する4つのメリット
ショート動画の制作を外注するメリットは、以下の4つです。
- クオリティの高いショート動画を制作できる
- 本業に集中できる
- コスパが良い
- 運用まで依頼できる
1. クオリティの高いショート動画を制作できる
ショート動画の制作を外注するメリットは、クオリティの高い動画を制作できることです。
- 編集スキルが高い
- トレンドを理解している
- クオリティが安定している
カットやアニメーションなど、編集スキルが高いのはもちろんですが、動画制作のプロはSNSのアルゴリズム(※)を理解しています。たとえば、TikTokやYouTubeショートで伸びている動画の傾向など、最新トレンドを踏まえた動画を制作してくれるため、高い効果が期待できます。SNSのアルゴリズムは流動的で、頻繁に変動します。最新情報を把握し、常に安定したクオリティを生み出せるのはプロならではの仕事といえます。
(※)アルゴリズムとは:直訳すると「算法」「問題解決の手順」という意味。SNSなどでは、投稿をユーザーに表示させる仕組みのことを指します。
2. 本業に集中できる
ショート動画とはいえ、企画から台本・撮影・編集・修正など、すべての作業を自社で行うとかなりの時間と労力を費やします。専属の従業員がいる場合は問題ありませんが、兼業で行う場合は本業に支障をきたす可能性も十分に考えられます。その点、プロに外注すれば、社内のリソースを使わずにショート動画を制作できるので、大きなメリットといえます。
3. コスパが良い
ショート動画の外注化は、場合によってはコスパが良くなります。なぜなら、動画を編集できるスペックの高いPCや、有料の動画編集ソフトを導入する必要がないからです。
また、ショート動画制作のために従業員を雇用すると、人件費だけでも大きな経費になってしまいます。その点、ショート動画であれば1本数万円程度で制作できるので、スポットで依頼する場合は外注したほうがコスパは良くなる可能性があります。
4. 運用まで依頼できる
TikTok用のショート動画を作っても、運用の仕方が分からないという方は多いはずです。最近は競合性も高くなり、単純に動画をアップすれば効果が出るという時代は終わりつつあります。
ショート動画で効果を出すには、しっかりと分析を行い、目的に合わせた運用が必要です。その点、動画制作会社や広告代理店に外注すると、運用まで依頼できることもあります。ショート動画制作の外注先を選ぶ際は、運用まで依頼できるかどうか確認すると良いでしょう。
ショート動画の制作を外注する2つのデメリット
ショート動画制作の外注化は、メリットばかりではありません。ここでは、ショート動画の制作を外注するデメリットについて解説していきます。
- 動画のクオリティによっては高額費用になる
- 外注管理が必要になる
1. 動画のクオリティによっては高額費用になる
ショート動画の外注は、クオリティによって費用が変動します。高額費用になる動画の主な特徴は、以下のとおりです。
- 特殊なエフェクト
- CG制作
- 豊富なアニメーション
- ノイズ除去や音声補正
- プロの演者やモデルのキャスティング
- 過度な修正依頼
特殊なエフェクトやアニメーションが多くなると、どうしても工数が増えてしまうので費用は高くなります。また、撮影の際にプロの演者やモデルをキャスティングすると、ショート動画といえ、高額費用になるので注意しましょう。なるべく費用を抑えてショート動画を制作するためにも、見積もりの際に工数ごとの費用を出してもらい検討しましょう。
2. 外注管理が必要になる
動画制作会社やフリーランスに外注すると、外注管理が必要になります。外注管理自体は難しいものではありませんが、外注先が多くなると管理が大変になり、円滑なプロジェクト進行ができなくなる可能性も考えられます。
また、注意したいのは、外注先との「コミュニケーション」です。株式会社EXIDEAが発表した「動画制作の外注調査」では、外注先選びに失敗した理由として「コミュニケーションが円滑ではなかった」と回答している企業が22.9%もありました。動画制作の外注には、円滑なコミュニケーションが必要不可欠です。外注先を選ぶ際は、担当者との相性や連絡体制などにも注意しましょう。
参照:株式会社EXIDEA|動画制作会社についての成功・失敗調査
ショート動画の制作を外注する際のポイント
ショート動画の制作を外注する際のポイントは、以下の3つです。
- ショート動画の「完成イメージ」を明確にする
- ショート動画の「制作実績」を確認する
- 「アフターフォロー」を確認する
外注先選びは、とても重要なポイントです。実際に、株式会社EXIDEAが発表した「動画制作の外注調査」では、約8割の企業が動画制作会社に依頼して失敗した経験があると回答しています。適当に選ぶと失敗してしまう可能性が高いので、上記のポイントを踏まえたうえで選ぶようにしましょう。
ショート動画の「完成イメージ」を明確にする
ショート動画の制作を外注するなら、動画の完成イメージを明確にしておきましょう。動画制作会社や編集者によって、得意なスキルや動画のテイストが異なる場合があります。たとえば、TikTok用のエンタメ動画を得意とする動画編集者もいれば、CGアニメーションを得意とする動画編集者もいます。依頼してからのミスマッチを防ぐためにも、動画の完成イメージを明確にし、事前に伝えることが重要です。
- イメージとなるショート動画
- イメージするアカウント(YouTubeチャンネル)
などを外注先に共有することで、ミスマッチを防ぎ、納得のいくショート動画が完成するでしょう。
ショート動画の「制作実績」を確認する
ショート動画の制作を外注する際は、必ず制作実績を確認しましょう。主に確認したいのは、以下の3つです。
- 完成イメージに近い制作実績があるか
- 複数パターンの制作実績があるか
- どの媒体で使用した動画なのか
完成イメージと異なる制作実績が多い場合は「○○のような動画は作れるか」など、完成イメージの動画を見せながら確認しましょう。
また、動画パターンの確認も重要です。同じパターンの動画しか作れないのか、さまざまな角度からの動画を作れるのかを確認することで、外注先のスキルレベルが分かります。制作実績の確認で注意したいのは、開示された実績が嘘の可能性があることです。フリーランスに依頼する場合によくありますが、少ししか携わってないのに、あたかも自分の実績として開示している人もいます。ショート動画の制作実績を確認する際は「どの媒体で使用した動画なのか」「どの編集作業を行ったのか」など、細かく確認しましょう。
「アフターフォロー」を確認する
ショート動画の制作を外注する際は、アフターフォローの確認も重要です。
動画制作の外注では、必ずと言ってもいいほど「修正」が発生します。「ここを少し修正してほしい」「開始○秒がイメージと違う」など、修正してほしい箇所が発生するのは当たり前のことです。そのため、依頼する前に「修正対応の可否」については忘れずに確認しておきましょう。また、何回まで修正可能なのかも併せて確認することをおすすめします。
バズるショート動画を作る4つのコツ
ショート動画を投稿するなら、誰しもが「バズる」ことを意識しているはずです。1本の動画がバズるだけで、多くのユーザーの目に留まり、大きなブランド認知効果が期待できます。そんな「バズる」動画を制作するには、いくつかのコツがあります。
ここでは、バズるショート動画を作る4つのコツを紹介します。
1. 開始3秒にこだわる
バズるショート動画を作るには「開始3秒」が特に重要です。ショート動画では、ユーザーは直感的に面白くないと判断したら、すぐにスワイプ(スライド)して次の動画にスキップします。そのため、不要な部分はカットして開始3秒以内にインパクトのある内容を入れることで、ユーザーの興味を引くショート動画になります。
2. 動画の切り口を工夫する
バズるショート動画は、動画の切り口で決まります。
自分で考えた動画を投稿するのが一番ですが、どのような動画がバズるか分からない場合は「今バズっているショート動画から踏襲」しましょう。動画の方向性やタイトルなど、すでにバズっている動画から踏襲することで、再生数が伸びる可能性があります。TikTokでは、再生数の多い同じジャンルのアカウントを探すのが良いでしょう。
このとき注意したいのは、なるべくオリジナリティを出さないことです。
オリジナリティを出さず、忠実に真似することで、自社ブランドに興味がないユーザーも視聴してくれる可能性が高くなります。
3. 作りこみすぎない
「せっかく動画を作るなら、作りこんでおしゃれな動画にしたい」と考えている方も多いでしょう。しかし、エフェクトやアニメーションをふんだんに使った動画がバズるとは限りません。バズるショート動画とは、冒頭からユーザーの興味をひきつけ、シェアしたくなる、真似したくなるような動画のことです。動画のキレイさに囚われすぎると「ただ単純にキレイな動画」で終わってしまう可能性があるので注意しましょう。
4. 独自の特徴がある
特徴のある動画は、ユーザーの記憶に残りやすくなります。独自のテキストやアイコン、タイトルなどを動画内で使用することで、動画の方向性がユーザーにも伝わり、覚えてもらいやすくなります。ユーザーは面白い動画があると、そのアカウントが投稿している他の動画も視聴する可能性があります。特徴がハッキリしていると、他の動画も視聴してもらいやすく、再生数の向上につながるでしょう。
ショート動画の制作費用
ショート動画の制作費用は、動画のクオリティや依頼する外注先によっても異なります。ここでは、以下3パターンの制作費用を解説します。
- 動画制作会社
- フリーランス・個人事業主
- 自社制作
制作費用|動画制作会社
動画制作会社に外注した場合の制作費用は、以下のとおりです。
動画の内容 | 制作費用 |
1分以内で簡単な編集動画 | 1万円~/1本 |
1分以内でテロップ・エフェクトが挿入された動画 | 2万円~/1本 |
※自社調べ
動画制作会社に依頼した場合、1分以内のショート動画でも1万円以上、テロップやエフェクトが挿入された動画の場合は2万円以上かかります。ただし、特殊なエフェクトやプロの演者をキャスティングした場合は10万円以上の高額費用になるケースもあります。ショート動画で1~2万円は高いと思うかもしれませんが、クオリティが担保された状態で企画から依頼できることを考えれば、コスパは良好といえます。
制作費用|フリーランス・個人事業主
フリーランスや個人事業主に外注した場合の制作費用は、以下のとおりです。
動画の内容 | 制作費用 |
1分以内で簡単な編集動画 | 1,000円~/1本 |
1分以内でテロップ・エフェクトが挿入された動画 | 5,000円~/1本 |
※自社調べ
フリーランスや個人事業主の場合、安ければ1本あたり1,000円程度から依頼可能です。ただし、フリーランスや個人事業主の編集スキルはピンキリなので、注意が必要です。依頼する場合は、しっかりと制作実績を確認して、信頼できる人に依頼するようにしましょう。
制作費用|自社制作
高性能PCやスマホがあれば、無料で作ることも可能です。TikTokやInstagramリール用の簡易なショート動画は、スマホの無料アプリで制作可能なので、クオリティよりも安さ重視の場合は自社制作を検討しましょう。ただし、普段からSNSを使っているようなショート動画の編集に慣れた従業員がいないと、時間がかかってしまうこともあるので注意が必要です。
まとめ
ショート動画は、動画の尺が短く、気軽に視聴できることなどが人気の理由と考えられ、ここ1~2年の動向を踏まえると、今後もショート動画の需要は高まり続けると予想されます。
ショート動画の制作方法は、主に以下の3つです。
- 動画制作会社・広告代理店に依頼する
- フリーランス・個人事業主に依頼する
- 自社で制作する
動画制作会社やフリーランスなどに外注すると、制作費用は必要ですが、クオリティの高い動画を制作可能です。また社内リソースを削られず、本業に集中できるというメリットがあります。
一方プロほどのクオリティは期待できませんが、スマホアプリなどを使えば、無料で自主制作することもできます。
ショート動画を外注した際の制作費用は、以下のとおりです。
動画制作会社 | フリーランス・個人事業主 | |
1分以内で簡単な編集動画 | 1万円/1本 | 1,000円~/1本 |
1分以内でテロップ・エフェクトが挿入された動画 | 2万円~/1本 | 5,000円~/1本 |
ショート動画の制作費用は、動画の内容やクオリティによって異なるので、事前に見積もりなどで工程ごとの金額を確認することをおすすめします。また、外注先選びに失敗しないためにも「完成イメージ」「制作実績」「アフターフォロー」などは、必ず確認しておきましょう。
短い時間のショート動画でも、バズればブランド認知拡大など大きな影響があります。
- 開始3秒
- 切り口
- シェアしたくなる・真似したくなる
- 独自の特徴
など、4つのコツを意識してバズるショート動画を制作しましょう。
株式会社J・Gripマーケティングでは、大手企業から中小企業まで、数多くの実績をもとにお客様の目標達成に貢献したいと考えております。動画制作について、不安や疑問がある場合はお気軽にご相談ください。
執筆者情報
J-Grip Marketing編集部
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