LINE広告運用を代理店としてやってみてわかったこと

公開日:2016.08.31

※本記事は2016/8/31時点での記事です。今後仕様がどんどん変わるとLINE社の担当者の方も仰っていたので閲覧時点での情報と異なること大いにあります。

「LINE Ads Platform」とは?

2016年6月から提供開始された運用型広告の「LINE Ads Platform」。
あのLINEに広告を出せるということで、リリース時には広告担当者や代理店から大きな関心が寄せられました。
すでに各所で情報が出回っているように、配信先は、
・LINE タイムライン
・LINE NEWS
というLINEに関連した面に加えて、
・HIKE
というネイティブアドネットワークにも配信することが可能です。

LINE掲載面

LINE Ads Platform(LINE運用型広告)の詳細はこちら

LINEの運用型広告ということでリスティング広告やFacebook広告、Twitter広告などと並んで効果が期待されるところですが、実際に弊社で運用してみてわかったことなどをまとめていきます。

「LINE Ads Platform」の特徴

特徴としては大きく2点あるとか考えています。

・LINEというこれまでにないプラットフォームでの広告展開
これはそのままなのですが、意外と大きな事実です。運用型広告の主要広告媒体として検索エンジンやYDN、GDN、Facebook、Twitterといった媒体がありますが、これらのユーザー層とLINEのユーザー層は似ているようで実際のところは異なります。
これまでアプローチしきれなかったユーザーへの広告配信が可能です。

・LINE独自のオーディエンスデータを活用しての配信が可能
上述の主要広告媒体がそれぞれ、独自のオーディエンスデータを持っています。
広告の目的に合わせてオーディエンスデータを活用するところですが、LINEもLINE独自のオーディエンスデータを保有しています。

しかしながら、現時点ではまだ配信手法は限定的であり、LINE独自のターゲティングでの広告配信というのは少なく、今後のアップデートに大きく期待がかかるところです。

実際に入稿・運用してみた結果…

管理画面への入稿は非常に簡単ですが、CSV入稿やキャンペーン・広告などのコピー機能がないため今のところは手動で一つ一つ設定する必要があります。そのため広告の大量入稿はかなりの手間がかかるといえます。
ただし8月に広告の入札単価一括変更が可能になったように、徐々に機能が改善されていくと思われます。

その他に運用してみて思ったことは、

・リターゲティングリストを細分化できない
リターゲティングリストの日数指定や除外設定がまだできません。
URLの完全一致か前方一致のみでの指定となるため、他の運用型広告で配信を細分化している場合にはそれと同じようには設定できない点を認識する必要があります。
また、リターゲティングタグは1つしか発行できないため、タグマネージャー等で日数分け・リスト分けすることもできません。
この点は今後の改善を期待しています。

・配信量の予測が立てづらい
同じターゲティング、同じ入札単価で配信を行っていても1日の表示回数が10分の1にいきなりなるなど、配信量が安定しないということがありました。同じようなターゲティングで他社が広告を出したことで、その期間配信量が減ったのかそれとも別の理由があるのか、今のところ定かではありません。
(一時は実は配信対象ユーザーが少なすぎてまったく広告配信出ないんじゃないかと思ったくらいです)

・成果はかなり出ている
ここまでややネガティブなことを書いてきましたが、実際のところ“コンバージョン”はかなり出ています。
実施している案件はまだ数件ですがどれも他の広告よりも低いCPAでの配信ができています。

LINE Ads Platform(LINE運用型広告)の詳細はこちら

LINE Ads Platform

これはとある案件の実際の管理画面ですが、この日別グラフにあるように配信当初は適切なターゲティングや入札単価が掴めず、配信が全然出ませんでした。ある時期から配信量が安定して出てきて、(なぜか計測されている)重複コンバージョンを除いても他の運用型広告の7割程度のCPAに収まっており、費用対効果としてはかなり優れた結果が出ています。
他の運用型広告ではターゲットを限定して出していますが、LINE広告ではここまでノンターゲティングでも十分な費用対効果が得られています。

もちろん他の広告主が多数入ってくれば同様の効果を得ることが難しいかもしれませんが、これだけリーチを拡げつつ、直接のコンバージョンにも繋がっている広告は他にありません。

個人的には、ターゲットがかなり限定されたサービスだと成果は出しづらいと思いますが、スマホユーザーが多くて幅広い層の潜在顧客がいるサービスではハマる可能性があると考えています。

今後の運用は大きく変化していく

現時点での所感を綴ってきましたが、冒頭で注釈を入れたように、「LINE Ads Platform」はアップデートが頻繁に起こっていきます。
多くの今できないことができるようになっていくでしょう。

そのアップデートに期待しつつ、今できる範囲でも成果が出せているケースがあります。

現状に行き詰まっていたり、新しい施策を何か始めてみたいと考えているような広告主の皆さん、もし興味があれば一度お問い合わせいただければと思います。

LINE Ads Platform(LINE運用型広告)の詳細はこちら

執筆者情報

J-Grip Marketing編集部

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