急に順位が下がった時にまず確認してみること。
検索順位が下がったときに考えられる要因は?
Googleなどの検索順位は、ウェブからのコンスタントな集客を行うために欠かせない要素のひとつと言えます。
しかし、検索結果が2位や3位など上位に表示されていた自ページが、ある日、突然として検索順位が落ちたり、もしくはまったく出てこない(圏外になってしまう)事態が発生するケースがあります。
原因としてまず考えられるのは、ページ管理者側サイドによる「設定のミス」で、意外にこのケースは多く見かけられます。
それ以外の要因としては、Google側で何らかの対策がされ、その結果としてペナルティーが科せられた可能性もゼロではありません。
つまり、検索順位に異変が生じた際は、ページ更新時などに起きてしまった可能性があるミスを、真っ先に疑う必要があります。
要因としては大きく分けて、
(1)Googleによるクローラー巡回のクロールが上手くできていない
(2)ドメインやURLを変更した際、移転がうまく伝わらずクローラーが回ってこない
という2点が考えられます。
それでは、各要因について詳しく見ていくことにしましょう。
クロール指定の記述ミスが原因となるケース
まずは、クロールの間違いに関してですが、サイトでクローラーを制御するために、「robots.txt(ロボットテキスト)」というものがあります。
これはGoogleをはじめロボット型検索エンジンに対する命令を記述するためのファイルなのですが、実は記述が結構やっかいで、たった1文字の違いにより命令内容が逆転してしまいます。
代表的なのが、クロールされたくないページやディレクトリを指定できる記述に「disallow:」という指示で、「/」を入れるか否かによって命令が激変します。
・「disallow:/」は、「全ページクロール拒否」
・「disallow:」は、「全ページ巡回してほしい」
「/」が入っているだけでクロールはまったく回ってこなくなるので、検索結果から消されてしまうことになります。
初めてロボットテキスト書いた人のような場合、間違えて「disallow:/」と書いてしまうことは、可能性として少なからずあります。
同じようなことはオープンソースのブログ/CMS プラットフォーム「WordPress」でもあります。
クロールの設定がプラグインによって自動で行えるので便利ですが、設定ミスやプラグインの状況次第で検索順位に影響を及ぼす可能性があります。
サイトのHTMLには「METAタグ(メタタグ)」という要素があり、「noindex」という記述を入れると、「該当ページについてはインデックス(登録)しなくていい」というのを、検索エンジンに伝える命令となります。
本来は、検索するテキストがないようなページや、文字数がほぼなく検索エンジンから流入することを想定していないページなどに記述するものです。
この「noindex」は、WordPressのプラグインでは一括で設定できるため、入力ミスなどでサイト全体に設定してしまい、必要なページまでクロールされない……という現象はありがちな失敗です。
検索順位が下がったときは、一度見直してみることから始めてみてください。
リニューアル時のURL記載ミスやリダイレクト指示にも注意
続いて、サイトのリニューアルなどでドメインやURLを変更したとき、元のページにアクセスしたら自動的に新しいページに飛ぶという「リダイレクト」をかけますが、この設定間違えてしまうと、クロールされないことがあります。
たとえば、「aaa.com.example.html」という元ページがあり、移転先として新しいドメインを取って、「bbb.com.example.html」に飛ばしたい場合、新しいページのURLを「bb.com」などのように間違えて記述してしまうと、当然そのページ自体が存在しないわけですから、クローラーが回ってきません。
単純な記載ミスですが、十分に注意したいところです。
少し専門的な話になりますが、リダイレクトには「301リダイレクト」と「302リダイレクト」など種類があり、それぞれ動作内容が異なります。
・301リダイレクト…恒久的な移動を意味。完全にページが移動したことを示す。
・302リダイレクト…一時的な移動を意味。旧サイトの情報は新ページに引き継がれない。
301リダイレクトは古いページの使用を停止する場合に使用し、302リダイレクトはサイトのリニューアル中などに、どこにアクセスしてもトップページに戻したり、工事中のページを表示させたりする際に用いる転送処理です。
302リダイレクトを使用した場合、元のページがインデックスされ続けますが、301リダイレクトは、新しいほうのページにインデックスが切り替わります。
そのため完全に移転した場合に302リダイレクトを使い続けていると、存在しないURLをインデックスし続け、新しいページが表示されないということになってしまいます。
順位が下がった要因は設定上のミスのほかにも、Googleのアルゴリズムの変更などもありますが、まず疑うべきは人為的なミス。
やったつもり、できたつもりだけど、よく見たらできていなかったというケースがありがちなので、順位が下がってしまった場合はしっかりと見直しましょう。
執筆者情報
J-Grip Marketing編集部
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