バナー広告の効果を出すために
優れたブランディング広告=効果の出るバナー広告ではない
バナー広告と言えばWeb広告の中でも最も基本的な手法の一つですが、どんなバナー広告が望ましいのかということは、意外に知られていないように見受けられます。
「出稿元のお客様は気に入っているバナーなのに、なぜか効果が出ない」といったケースもちらほら。
なぜこのようなことが起こるのかと言えば、多くの企業がバナー広告を「会社のブランディング広告」と混同し、美しいイメージ広告にしたがる傾向があるためです。
バナー広告を見るのは自社の社員ではなく、あくまで消費者。
しかも、どのサイトに出稿するかによって、バナーを見る人の属性は変わってきます。
彼ら消費者のニーズに合わせたバナー広告を作ることが、実は一番重要なんです。
出稿場所によって広告の内容を変えよう
バナー広告を複数パターン作って出稿しているという企業は珍しくありませんが、それらの広告を出稿場所によって適切に使い分けている企業は、まだまだ少ないようです。
でも、実はこれこそバナー広告において一番大切なこと。
たとえばGoogleとYahoo!とでそれぞれ別のターゲットに向けたバナーを出稿したり、リターゲティング広告の場合にはまた別パターンのバナーを表示させるようにしたりと、細かくターゲティングを行うほど、広告の精度は高まります。
ただしその分コストも手間もかかるため、多くのお客様、Web広告代理店はこうしたやり方を避ける傾向があるわけです。
広告予算をうまく使って、バナーを増やしていこう
しかし、私のこれまでの経験から言うと、せっかくバナー広告を運用するなら、絶対にバナーは複数作るべきだと思います。
それも、同じ出稿場所で複数のバナーを出すのではなく、出稿先に合わせて出すバナーを変える。
もちろん、コストはかかります。
たとえば私たちJ・Gripの場合、1バナーを14サイズ(=1セット)制作する料金として4~5万円いただいています。
この分のコストオーバーを防ぎたい、という場合には、次のような方法はいかがでしょうか。
たとえば、お客様が毎月30万円の予算を使って広告を出稿しているとすれば、ある月の広告運用予算を25万円に下げ、浮いた5万円で新しいバナーを一つ作る。
こうすれば全体の予算は他の月と同じ30万円に収まりますよね。
広告出稿費を25万円に下げた分、短期的には効果が下がるかもしれませんが、長期的な視点で見れば、バナーを増やしたほうが最終的には高い効果を上げられるはず。
そのように広告予算内で調整しながら、定期的にバナーを増やしていくのがベストでしょう。
多数のバナーを作った方が良い理由は、いくつかあります。
第一に、先ほど述べた通り出稿先に合わせたバナーを作った方が効果を出しやすいこと。
第二に、同じバナーを使い続けるとユーザーに飽きられること(早ければ1~2週間で効果が激減するケースもあります)。
第三に、新たなバナーを試し、効果検証を重ねることでバナーのクオリティを高めていけることが挙げられます。
そして、バナー広告の効果を最大限引き出すためにセットで考えていくべきなのがLP(ランディングページ)なのですが、ちょっと長くなってしまったので今回はこのあたりで筆を(キーボードを?)置きましょう。
LPについては次回のコラムでお話します。お楽しみに!
執筆者情報
J-Grip Marketing編集部
Web集客・制作分野におけるブランディング・コンサルティング・マーケティングのプロフェッショナル。効果的でありながらWeb集客の本質に関する情報を、専門的にかつ分かりやすく紹介いたします。