インハウスリスティングと代理店リスティング

公開日:2014.07.01

最近増えている、インハウスリスティング

この2、3年、リスティングの運用を自社(=インハウス)で行う企業が増加する傾向にあります。「代理店にリスティングを任せると、自社内にノウハウが溜まらない。今の時代はマーケティングを自社でやったほうが合理的だ」――そんな説を聞いたことがある読者もいらっしゃるかも知れませんね。今回のコラムでは、インハウスリスティングと代理店によるリスティングの違いを、徹底的に検証してみたいと思います。

インハウスリスティングのメリットとデメリット

まず、インハウスリスティングのメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。

(1)自社で成功・失敗を繰り返すことで、ノウハウが蓄積される。
(2)代理店にフィーを支払わなくて済む。
(3)自社サービスを深く知っている人にしかできない、きめ細やかでマニアックなキーワード選定もできる。
(4)リスティング以外も含めてトータルでマーケティングの効果検証が行え、改善もスピード感を持って行うことができる。

逆に、デメリットは以下のようなもの。

(1)リスティングの専門的な知識を持った人がいないと、うまく運用できない。
(2)リスティング運用者が異動したり転職してしまうと、ノウハウが継承されない場合がある。
(3)専門の代理店と比べ、リスティングの最新知識をとりいれるのが難しく、トレンドに乗り遅れる可能性がある。
(4)リスティングへの理解の少ない会社だと、社内で無茶な要望が増えて運用担当者が苦労することがある。

代理店によるリスティングのメリットとデメリット

次に、代理店にリスティングを任せることのメリットを挙げてみましょう。

(1)専門家としてリスティングの最新動向をチェックしており、機能をフル活用した広告運用ができる。
(2)自社からは見えにくい、第三者の客観的な視点からキーワード選定ができる。
(3)過去に担当した案件で蓄積したノウハウを活かした提案ができる。

逆にデメリットは以下のようなもの。

(1)代理店に支払う料金がかかる。
(2)代理店の担当者によって、能力や成果が違う。(会社単位というより、運用者単位で大きく変化する印象)
(3)自社内にノウハウが蓄積されない。

リスティングは自社でやるべきか?

インハウスで行う場合、代理店に任せる場合のいずれもメリット・デメリットがあるので、どちらがよいかを一概に決めつけることはできません。

広告主の社内でリスティング専任担当者を用意できるくらいのリソースがあれば、最新の動向をキャッチアップして運用し、効果を出すことができると思います。
一方でその環境が整えられないようであれば、代理店に任せた方が効果を出しやすいというのが私の意見です。なぜならそもそもリスティング広告の運用は成果を追い求める程、時間を要してしまうもので、また近年のリスティング業界は急速に変化しており、Googleやヤフーがリリースした新機能をすべて把握し、活用するのは非常に困難だからです。

また、「ノウハウが社内に蓄積されない」というデメリットは、代理店と良好な関係を長期的に築き、必要な情報の入ったレポートを提出してもらうことで克服できることが多いように思えます。「自社サービスを知り尽くした上でのマニアックなキーワード選定」も、熱心な代理店担当者なら一緒に考えてくれるでしょう。

ちなみに、私もトコトンお客様と話し合ってキーワードを決めるのが信条。商品のターゲットに近い人を見つけてはヒアリングしているので、周りからはちょっと煙たがられているかも知れませんね(笑)。

執筆者情報

J-Grip Marketing編集部

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